人気ミステリー作家・笹沢左保原作の推理小説を、萩原健一主演でドラマ化した話題作で、「太陽にほえろ!」のマカロニ刑事役以来の刑事役を演じて話題になった作品でもあります。\r\r気になるストーリーですが、バスの転落事故で愛する妻子を失った警部補・浦上達郎(萩原健一)が、執拗なまでの捜査で大量殺人の謎に挑むといった本格的サスペンスドラマ仕立てになっています。\r\r余談ですが、「窓際税務官」の役ですっかりお茶の間の人気者になった小林稔侍さんの若い頃の演技や常田 富士男さん・山崎努さんらの円熟した演技も見どころです。\r\rもともとは1978年(昭和53年)12月16日~1979年(昭和54年)1月13日/フジテレビ系で放送されたのですが、放送から45周年を迎えるにあたって、追悼の意味も含めて2022年01月28日リリースされたDVDのようです。\r\rこのドラマに挿入されている柳ジョージ&レイニーウッドの『雨に泣いている Weeping In the Rain』のハスキーボイスやエレキの音色もいいですね。\r\r「太陽にほえろ」や「傷だらけの天使」などで、ヤンチャなショーケンを見て青春時代を過ごした方には、女性はもちろん男性の方にとっても、のどから手が出るくらいに欲しいコレクターズアイテムだと思います。\r\rその代わり、ヤンチャなショーケンの演技に期待をしているとガッカリするかもしれません。何せこの作品の前には、「前略おふくろ様」の演技もこなしているので、役者の演技もかなり玄人化しています。\r\rそういう意味では、同じ刑事役でもマカロニ刑事の頃のイケイケな演技とは、かなり対照的というか深みのある演技なので、ショーケンファンにとっては見ごたえがあるかもしれませんね。\r\r何かとお騒がせの多かったショーケンですが、この作品を見る限りにおいて、もっと役者として活躍して欲しかったと思うばかりです。\r\rちなみに驚いたエピソードとしては、ドラッグで捕まった時にはオファーがなくて、街頭でぬいぐるみをかぶるような仕事をしたと伺ったことがあります。